広島は8月2日の中日戦に4―3で逆転勝ちした。1点を追う8回2死一塁、秋山翔吾が吉田の高めに浮いたスライダーを捉え、右中間席へ今季3号の逆転2ラン。5月4日以来の本塁打が決勝点となり、チームは6カードぶりの勝ち越しを決め、最下位転落を回避した。
秋山は長打だけを狙ったのではなく、カウント1―1で来そうな球を予測し、狙い球なら思い切って振ると腹を決めていた。経験に基づく読みと準備が結果につながった形だ。7月31日の菊池涼介の決勝弾に続き、苦しい局面でベテランが勝負を決めたことも、後半戦を戦ううえで大きい。
この日は秋山が西武時代の2015年から続ける社会貢献活動として、ひとり親家庭13組30人を球場へ招待していた。試合前に交流し、最後に自身の一打で勝利を届けた。小学6年時に父を亡くし母子家庭で育った秋山にとっても特別な活動であり、プレーと継続的な地域貢献が重なった一日は、勝敗以上の価値を持つ。
劇的な1勝ではあるが、借金や順位争いの厳しさが一度に解消したわけではない。また、ベテランの一発に頼るだけでは安定した得点力にはつながらない。秋山も今季は招待日に負傷したり、二軍調整中で交流できなかったりした経緯があり、コンディション管理は引き続き重要だ。
この勝利を単発で終わらせず、若手と中堅が得点機を広げられるか。秋山の勝負強さと体調を両立しながら、Aクラスとの差を縮められるかを見守りたい。
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