
9月6日のカープは、前夜の巨人戦で味わった悔しさと、若い打者が示した確かな成長が同居する一日です。5―10という最終スコア以上に、勝利まであと一死に迫りながら逃げ切れなかった重い敗戦でした。一方で、佐藤啓介と佐々木泰の一発は、残り24試合を戦うチームに前を向く材料を残しました。
5日の巨人戦は4時間37分の総力戦となりました。初回、2試合ぶりに先発した佐藤啓介が田中将大の直球を右翼席へ運び、先制の3号ソロ。3回にも中前打を放ち、若い打者が打線を動かしました。
試合は取って取られる展開となり、カープは3―4で迎えた8回、佐々木泰が左中間へ5号2ラン。一時は5―4と逆転し、マツダスタジアムの空気を大きく変えました。しかし9回、あと一死で森浦大輔が同点打を浴び、延長11回には岡本駿が甲斐に勝ち越し本塁打を許しました。その後も失点が重なり、5―10で敗戦。3位DeNAとの差は5.5ゲームとなり、自力でのCS進出の可能性が消滅しました。
何より明るいのは若手野手の長打です。佐藤啓はプロ1号から11試合で3本目の本塁打となり、「継続することが大事」と先を見据えました。佐々木も19試合ぶりの一発を勝負どころで放ち、初球を仕留める集中力を示しています。
また、先発・玉村昇悟を4回2失点で交代し、早い段階から継投に入った采配からは、この一戦を取りにいくベンチの意思が伝わりました。菊池涼介の出塁後に代走・辰見鴻之介を送り、その直後に佐々木の逆転弾が生まれた流れも、足を含めた攻撃の可能性を感じさせます。
最も痛かったのは、勝利目前の9回を締め切れなかったことです。森浦は今季19セーブを挙げてきただけに、一度の失敗だけで評価を変える必要はありません。ただ、延長戦では岡本が直近4登板で3被弾となり、本人も甘い球を反省しています。連戦を控える中、救援陣の負担をどう分散するかは大きな課題です。
自力CSの可能性は消えても、シーズンは終わっていません。新井監督は「切り替えて、また明日頑張るだけ」と前を向きました。まずは目の前の一戦で、若手の勢いを得点につなげ、終盤を守り切る形を取り戻せるか。厳しい8連戦、さらに9連戦を見据え、投打ともに次の勝利へつながる内容を積み重ねたいところです。
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