
広島は神宮でヤクルトに9得点で勝利し、2週間ぶりの連勝を飾りました。序盤から打線がつながり、中村奨成の今季1号、坂倉将吾の2試合連続先制打、辰見鴻之介のプロ野球新記録と、来季にもつながる明るい材料が重なった一日です。一方、勝田成が頭部死球を受けたため、まずは体調の回復と慎重な経過観察を願いたいところです。
打線は初回に坂倉の右前適時打などで3点を先取し、2回には中村奨が左翼席へ今季1号2ラン。2回までに6点を奪って主導権を握り、終盤の9回にも3点を加えました。中村奨は本塁打を含む2安打3打点。昨年9月23日以来、357日ぶりの一発を「やっと出た」と喜び、9月4日の再昇格後に見せてきた好調を結果につなげました。
先発の鈴木健矢は中2日という難しい登板で5回4失点。リードを守って今季2勝目を挙げ、救援陣もヤクルトの追い上げを止めました。完封勝ちだった前日に続き、違う展開でも白星をつかめたことに価値があります。
最大のニュースは辰見の快挙です。9回に代走で出場すると二盗を決め、代走だけでのシーズン盗塁を26に伸ばして、1979年の藤瀬史朗を上回るプロ野球新記録を樹立。その後、中村奨の適時二塁打で本塁に生還しました。本人が大切にしていると語った「覚悟」「準備」「ホームに還ること」を、そのまま形にした走塁でした。
坂倉も2試合連続で先制打を放ち、4番として打線を動かしました。直前には佐藤啓介が左飛で二塁から三塁へ進む好走塁もあり、長打だけでなく次の塁を狙う姿勢が得点につながっています。
6回、2安打を放っていたルーキー勝田が右側頭部に死球を受け、担架で搬送されました。都内の病院で検査を受け、「右側頭部打撲」と診断されています。その後に無事を伝える発信が確認されたことは安心材料ですが、頭部への衝撃だけに出場再開を急がず、球団の正式な続報を待ちたいところです。
また、鈴木が4失点した後を救援陣が支えた一方、終盤まで相手に流れを渡さない投球には改善の余地があります。大量援護がない試合でも守り切れる形を整えたいところです。
中村奨が強い打球を継続できるか、坂倉の復調が打線全体へ波及するかが焦点です。二軍では末包昇大が試行錯誤の難しさを率直に語っており、長打力を取り戻して再び一軍の競争に加われるかも注目されます。辰見の走力、佐藤や勝田ら若手の積極性を、残り試合でチームの確かな形へ育ててほしいです。
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