広島は中日戦で2点を追う四回、佐々木泰の適時打で1点差とし、なお2死満塁から大盛穂が逆転の2点適時打を放った。カウント1ボール2ストライクと追い込まれながら、外角のスライダーに食らいついて遊撃手の頭上を越す中前打。これが決勝点となり、チームは5―2で勝利した。大盛は8月27日のDeNA戦で、栗林良吏の登板時に守備で追加点につながる打球を捕り切れなかったことを気にしており、今回は自分のバットで栗林を助けたいという思いが結果につながった。
この一打の価値は、単なる勝ち越し打以上にある。無死満塁から2者連続三振となり、好機がしぼみかけた場面で、難しい球を強引に引っ張らず中前へ運んだ。前回の守備を引きずるのではなく、次の機会で取り返した点にも勝負強さが表れている。援護を受けた栗林は立ち直り、7回2失点で6勝目を挙げた。
大盛のように守備と走塁を期待される選手が打撃でも勝敗を動かせれば、終盤戦の選択肢は広がる。主力だけに頼らず、悔しさを抱えた選手が別の形で貢献したことは、チームの粘りにつながる材料だ。
1本の決勝打だけで打撃状態の安定や定位置確保まで判断することはできない。満塁での対応を今後も再現できるか、守備を含めた総合力で見ていく必要がある。
終盤戦で大盛が先発・代打・守備固めの各役割をどう担うか、また栗林登板時を含め攻守で信頼を積み上げられるかに注目したい。
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