広島は8月25日のDeNA戦で、0―6の5回に打者13人を送り一挙8得点。8―7で勝ち、2020年以来6年ぶりの6点差逆転勝利を収めた。反撃の起点は、床田寛樹の代打で登場した佐藤啓介のプロ初本塁打。通算97打席目の一発から坂倉、秋山、持丸、勝田へ攻撃がつながり、大盛の適時内野安打で勝ち越した。佐藤は同日朝に2軍戦へ出場後、1軍戦にも臨む「親子ゲーム」だった。
佐藤の一発だけでなく、四球、適時打、内野ゴロ、相手のボークまで、各打者が役割をつないだ点が逆転の核心だ。佐藤は2軍戦後に打撃マシンで調整し、限られた代打機会に備えていた。育成入団から支配下、1軍定着を目指す過程で準備が結果につながった。
若手の初本塁打がチーム全体を動かした展開は、終盤戦に新しい勢いを生む。3位DeNAとの差は2.5ゲームに縮まり、直接対決で得た1勝以上に、劣勢でも攻撃を切らさなかった経験が次戦以降の自信になる。
劇的な1試合だけで打線の安定やCS進出を保証することはできない。先発が6失点し、最終的には1点差だった事実も残る。佐藤も代打中心で、相手が対策した後に同じ内容を続けられるかは未知数だ。
佐藤が速球への強さを継続し、代打だけでなく先発機会を広げられるか。チームとしては大勝の勢いに頼らず、序盤の失点を抑えながら、四球と単打を絡める攻撃を再現できるかに注目したい。
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