広島は8月25日のDeNA戦で0―6を覆し、8―7で6年ぶりの6点差逆転勝利を収めた。5回先頭、床田寛樹の代打・佐藤啓介が直球を右翼席最前列へ運び、プロ初本塁打。打球が入る確信がなく全力で一周した一発から、打者13人、7安打8得点の猛攻が始まった。佐藤はこの回2度目の打席でも投ゴロで同点走者を返し、勝利の中心となった。
佐藤は中京大中京で常時レギュラーではなく、学業と両立して静岡大へ進学。地方リーグ、育成ドラフト、支配下登録という道を経てきた。試合当日も早朝から2軍戦にフル出場しており、限られた機会へ備える姿勢が一軍の結果につながった。
主力だけでなく、育成からはい上がった選手が大事な直接対決を動かしたことは明るい材料だ。佐藤の長打力が一軍で通用する可能性を示し、代打や一塁など起用の選択肢が増えれば、終盤戦の攻撃に厚みが出る。
プロ初本塁打は大きな一歩だが、一打で一軍定着が決まるわけではない。代打は打席数が限られ、相手の研究も進む。チームも3位に2.5差まで迫った一方で最下位におり、CS進出には安定した勝ち越しが必要だ。
佐藤が直球だけでなく変化球にも対応し、出塁や守備を含めて継続的に貢献できるか。新井監督が代打中心から先発へ起用を広げるか、直接対決で生まれた勢いを次戦につなげられるかに注目したい。
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