広島は8月25日のDeNA戦で0―6から8―7へ逆転し、6年ぶりとなる6点差以上の逆転勝利を挙げた。5回先頭、代打・佐藤啓介が右翼ポール際へプロ初本塁打。そこから約40分、打者13人で8点を奪った。球団初の国立大出身選手で育成入団から支配下登録をつかんだ佐藤は、この日朝6時半に集合して2軍戦に出場し、広島へ戻って1軍戦にも出場。「最高の一日」と喜んだ。
記事の焦点は、逆転劇と佐藤の積み重ねにある。2軍戦では4打数無安打だったものの、東出2軍打撃コーチの助言を受けて修正し、その日のうちに結果へ結びつけた。打球が入る確信を持てず全力疾走した点にも、準備と謙虚さが表れている。
育成出身の3年目が大一番で流れを変えたことは、選手層の底上げを感じさせる。3位との最大9.5ゲーム差を2.5まで縮めたチームにとって、主力以外からヒーローが生まれた意味は大きい。
大逆転は相手投手陣の崩れにも助けられており、毎試合期待できる形ではない。チームはなお最下位で借金を抱え、佐藤も一軍での実績はまだ限られる。CS圏接近と安定した強さは同義ではない。
佐藤が一発後も選球とコンタクトを保ち、起用の幅を広げられるか。親子ゲームのような厳しい日程の中でも状態を維持できるかも見守りたい。チームは直接対決で勝ち越し、2.5差を現実の順位上昇につなげられるかが重要になる。
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